砂糖ができるまで
まず、原料糖 (粗糖) に蜜を加えて混合し、結晶の表面についている不純物を洗った後に砂糖と蜜を遠心分離機で振り分けます。
洗ってきれいになった砂糖を温水で溶かし、石灰などの副原料を使って不純物を沈殿させて取り除きます。更に活性炭やイオン交換樹脂などを使って念入りに清浄するとほとんど無色透明の糖液ができます。
この糖液を真空結晶缶で濃縮して結晶に戻し、その後遠心分離機にかけて結晶と蜜とに分けます。こうして取り出した結晶がお砂糖(しょ糖)です。
振り分けた蜜にはまだ糖分がたくさん残っているので、再び真空結晶缶で濃縮して結晶をつくり、遠心分離機で結晶と蜜とに振り分ける工程を何回も繰り返します。回数が進むにつれて加熱で生じるカラメルのためにしだいに色のついた砂糖になっていきます。
初めのうちにできるのが白い砂糖で、最後にできるのが黄褐色の三温糖です。
❶原料糖陸揚げ
オーストラリアなどから輸入された原料糖は、門司公共岸壁からトラックで原料糖倉庫へ運ばれます。
❷原料糖倉庫
収容能力は2万トン、原料糖は地下コンベヤーで製造工程へ送ります。
❸濾過機
脱色設備を出た糖液中に含まれる炭酸カルシウムや不純物を、濾過して完全に取り除き清澄な糖液とします。
❹イオン交換樹
粒状活性炭で除去しにくい糖液中の色素を更にイオン交換樹脂により吸着除去し、透明な糖液にします。
❺UV殺菌装置
紫外線により糖液を殺菌します。
❻真空結晶缶
濃縮された糖液は、結晶缶の中で、真空下で更に加熱・濃縮され、白下 (結晶と糖液の混合物) が作られます。
❼製品分離機
結晶缶からの白下を砂糖と蜜とに自動的に分離し、砂糖はエレベータで乾燥工程に送られます。
❽小袋(1kg)包装機
家庭用の1kgの包装は、自動包装機で行われ、衛生面に充分な注意がはらわれています。
❾大袋(30kg)包装機
業務用30kgの包装は、自動包装機で行われ、パレタイザーでパレットにつみ、製品倉庫へ送られます。
❿液糖出荷
所定の濃度に調整された液糖は、殺菌装置を経てタンクローリーに積込まれ、トラックスケールで計量されて出荷されます。